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スイッチ特集

スイッチ特集

Chapter 1

スイッチとは

1. はじめに

スイッチとは、接点を閉じて回路に電流を流したり、接点を開放して電流を遮断したりする機能を持ったものです。
身近なところでは、一般家庭の照明の入/切、また、家電製品の電源ON/OFFや機能選択、さらにはパソコンなどの情報機器のキーボードに代表される入力装置にもたくさん使われています。

2. スイッチの機能

スイッチは、一般的に人の手で直接操作できます。スイッチと回路装置を接続して、スイッチに特定の機能を割り当てることで、その操作に連動して、装置に情報を入力したり、装置を制御したりすることができます。このように、スイッチは人と装置を中継する役割があり、一種のマン(人)マシン(装置)インターフェイスと捉えることができます。

スイッチは、人が電機や回路装置を操作するうえで最も身近な重要な部品です。しかし、電子機器のマイコン化が進み、装置全体をソフトウェアでコントロールできるようになると、従来のメカニカル接点を持ったスイッチからソフトウェアで操作できる半導体(FETや不輝発性メモリ)が使われるようになりました。

ところが、昨今の省資源・省エネブームの影響で、電源なしで操作できて、装置のオフ時に一切電流を必要としないメカニカル・スイッチが再び注目をされています。

3. スイッチの仕様

スイッチに流す電流は、数十A(アンペア)の大電流から1mA以下の微小電流まで範囲が広く、使用される環境は空調の効いた屋内だけでなく、粉じんの多い場所や高温下、さらには海岸沿いや温泉地などの過酷な環境で使用されるのも多いのです。

そのため、1個のスイッチですべての用途をカバーすることはできません。電流容量や使用環境に加え、直流と交流の違い、また要求される操作回数や操作フィーリングによっても、設定の構造や材料を使い分けています。本編において具体的な詳細に触れるのは割愛しますが、これこそがスイッチメーカのノウハウであり、生命線なのです。参考として接点材料を表2に示します。

4. スイッチの定格電圧や電流を守ろう

スイッチの接点は、主に導電性の高い金属で形成されていますが、接点をONしても完全にゼロΩになることはありません。これは金属同士の接触界面に存在する接触抵抗によるもので、金属の種類や接触圧、表面状態によって変化します。流す電流が大きくなればなるほど、接触抵抗の影響を考慮しなければなりません。たとえば、接触抵抗100Ωのスイッチに1mA程度の電流を流しても何ら問題はありませんが、1Aの電流を流すと100Wの電力を消費してしまいます。エネルギーの無駄以前に、接点材料が溶融・飛散してしまい大変危険です。

また、アーク放電(接点間の絶縁破壊による通電現象)にも注意が必要です。接点をON/OFFする際に、アーク放電が発生する場合があり、放電が発生する最小電圧/電流が知られています。アーク放電は接点材料を溶融し、接点の消耗を加速させるほかに、接点同士が接合してしまう溶着現象を引き起こす場合があります。

スイッチには定格電圧や定格電流、使用温度範囲などが規定されており、その範囲内で使用することでスイッチ本来の性能を発揮し、ユーザーが安全に使用できるように設計されています。

5. スイッチの安全性

電源スイッチを直接見る機会は少ないと思いますが、本体には下図のようなマークが印刷や刻印で表示されているものがあります。これは、各国の電気用品(装置や部品)に関する安全規格マークを意味しています。

電気用品に起因する感電や火災による事故を防止するために、各国の安全規格団体は電気用品に対して色々な安全基準を設けており、このマークは各団体の規格に適合している証しなのです。

  • スイッチの構造を見てみよう

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